君のいる毎日

10年間、1人のアイドルを応援し続けられた話。

 

 

 

 

アイドルのオタクをしているといつかは直面する推しの卒業。

 

理由は何であれ、“卒業”というアイドルにとっての新たな門出を祝ってこそのファン、だと私は思っていましたが、

自分がいざその当事者になるといろんなことを思い出すなぁと物思いに耽っています。

 

今日、10年間応援してきたモーニング娘。'21の10期メンバー佐藤優樹さんが年内でグループを卒業することを発表しました。

 

 

2011年、モーニング娘。の10期メンバーを決めるために行われた元気印オーディション。

東京から来たスタイル抜群まさにイマドキな高校生の子や、初の東北出身者となったダンススキル豊富な子、はたまたかなり尖ったハロプロエッグの申し子。

たくさんの女の子たちがモーニング娘。のメンバーとなるためオーディションに応募し、審査を突破していく様をテレビで見ていました。

そんな中で自分の目を引いた1人の女の子。

北海道から出てきたというその子はダンスも歌も未経験。どこか挙動が不審でしどろもどろしているような。

でもなぜか目が離せない。すごく魅力的に見えました。

ファンに決定権は無いのでどうすることもできませんでしたが、彼女をモーニング娘。に入れてくれ!と願うばかりで、その思いは日に日に強くなっていました。

当時ネットでも色々な憶測が飛び交っていましたが、オーディションに合格するのではないかと言われていた子たちの中に彼女の名前は無かったと記憶しています。

それくらい、言ってしまえば多くの人の眼中には無く、オーディションを受けに来た1人の女の子という認識でしか無かった子が見事モーニング娘。に加入してしまうのです。

 

新メンバーとして舞台に上がるため武道館に向かう最中、『緊張がポクポクしてきた』という迷言を残した彼女。

それを見たとき、応援することが楽しみで楽しみで仕方なかったです。なんなんだこの子はと。

当時の私は、ハロプロの界隈に出戻りして色々なグループをフラついていた頃で、そんな中での合格発表、そして衝撃の新メンバー。青天の霹靂とはまさにこのことでした。

 

ソロの歌割を貰ったOne・Two・Three

『て』の一言なのにMVで映るたび、テレビで抜かれるたびすごくすごく嬉しかった。

大先輩の田中れいなさんが卒業した後出演した音楽の日

先輩の大きなソロパート、誰が引き継ぐのかドキドキしながら見ていたらカメラに抜かれ『時代を読み取れ』と歌った彼女。オタクは泣き崩れました。

 

加入当初は周りに大きく遅れをとっていたかもしれない彼女が、色々な場面で少しずつ着実に伸びていくことを実感できて、それだけで応援していて良かったと思えたし、私の推しはこんなに魅力的なんだぞ!と胸を張ることができました。

 

そんな彼女も今では男女問わずたくさんのファンの方が居て、グループの中でもメインを張ることが増えてすごくすごく大きな存在になってくれたと思います。

まさにこれから、だったかもしれません。

彼女がたくさん考えて、出してくれた答えであることに間違いないのでファンは素直に受け止めるしかない、と思っています。

不思議なもので、悲しい寂しい辛い卒業しないで、そんな感情は今はほとんど無くて。来る時が来たな、そんな気持ちです。

 

推しのどこが好きなの?と、たまに聞かれることがあったのですが、ファン歴を重ねれば重ねるほど『どこが好きなんだ?』と、わからなくなってきていて。

でも今こうやって文字を打ちながら色々なことに思いを巡らせて考えるのは

 

ぜんぶ

 

だなぁってことです。彼女の全部が好きです。顔も歌声も踊っている姿も全部。全部。

 

自分の大切な時間を10年もアイドルとして使ってくれた彼女には感謝しかないし、そんな彼女を同じ年月応援し続けられたことを本当に嬉しく思います。

彼女に出会えたおかげで初めてモーニング娘。のコンサートに行けたし、初めてアーティストのファンクラブに入ったし、初めて握手会に行けたし、初めてサイン会に行けたし、初めてチェキが撮れたし、初めてバスツアーにも行けました。全部全部彼女のおかげです。 

 

ファンにとってグループで活動してくれた10年間は本当にかけがえのない物でした。

 

たくさん魅力を届けてくれてありがとう。たくさん考えてくれてありがとう。モーニング娘。を選んでくれてありがとう。

 

彼女にとってもこの10年がかけがえのない物であって欲しい、そう願うばかりです。